私の実家はとても信仰心が篤く、毎日神棚と仏壇に朝晩参ってお経を唱えたり、柏手を打っています。
水やお酒も備えています。
“おついたちさま”というのがあって、毎月1日に神棚祀りをし氏神様にも詣でます。
仏壇の前にはいつもお供え物があって、
食べれるはずもない、
キャノーラ油とかしょうゆとか衣類用洗剤まで
おいて(供えて)あります。
たぶん、置き場に困ったものを
お供えと称して置いているんだと思います。
食べれるものは美味しいうちに、さげて食べます。
「おばあちゃんは湯気が出とるうちに食べやあすで、
はよさげてもええんやて。」
と、いうことだそうです。
尊敬に値する信仰心です。
子供がまだ小さい時のお正月に、母から電話がかかってきました。
母「どうしょう、お年玉送るの忘れてまっとった!
すぐ送るで待っとってって言っといて~。」
私「ええよ、送らんで、あるで。」
母「どういうこと?
お金があるっていう事かね?」
私「お金だけやなくて袋もあるで。」
母「え?どうゆう事?」
私「去年のお正月にお母さんからのお年玉、
子供たちに渡して、すぐ、
『無くすといかんで預かっといたるわ』、
って言ってとりあげたんや。
ちゃんとしまったるで、それ渡すつもりや。
一年前の事やで忘れとるで大丈夫やよ。
ガキやでわからへんて。」
母「あんたは昔から発想変やった。
こういう事はちゃんとせなかん。」
私「何言っとんの、
お母さんだってお鏡さん(お鏡餅)
毎年おんなじの出しとるやん。
押入れにしまったるの見たよ。」
母「ほんなことないよ、
ビニールには入っとるけど
2年しかもたんのやて。」
この年以降、子供たちは何を感じたのか、
お年玉を私に預けるのを嫌がりました。