テンのめぐみ

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路上ライブでイケメンに強引に、手 握られちゃった

 
 
 
2017年1月19日 夜
 
駅の近くから、爽やかで、どこか甘い歌声とメロディーが聞こえてきました。
この歌声とメロディーに引き寄せられ、私と娘は近づきました。
 
路上ライブがやっていたのです。
 
日本武道館を満員にする!」という目標を掲げ、サラリーマンを辞め、毎日8時間路上で活動してるそうです。
その中で知ったことは、世の中には愛のある人が本当にたくさんいる、ということだそうです。その人たちと素晴らしい体験を共有しているとも言っていました。
 
夢を描いて、夢を叶えようとする情熱からくるものでしょうか、その姿はとても輝いて見え、心洗われた気がしたのです。これが青春の躍動感か!と思いました。
 
もっと聞きたいので1000円のCDを買いにいきました。
 
 
 
私「(ヤバッ!めっちゃかっこええ!甘い笑顔やし、謙虚やし、魅力的~!)」
 
私「CDください。」
 
 
ボーカルの子「ありがとうございます。」と深々と頭をさげ、握手を求めてきました。手は寒空の下なので冷えきっていました。
 
 
 
私「ナナ(娘)~!1000円で、あんな若い男の子に手握られた。安くね?整骨院1000円や。こっちの方がええわ。」
 
娘「(笑)」
 
私「ライブ終わったらサインしてまえるんやと。どうする?」
 
娘「最後まで聞きたい。」
 
 
 
ライブ終了後、サインをしてもらうと、
 
ボーカルの子「ありがとうございます。」
 
と深々と頭を下げてまた握手を求めてくれました。
 
 
 
ボーカルの子の「ありがとうございます。」の言葉に心からあふれ出る思いを感じ、懐かしい思いを抱きました。
 
 
 
 
 
 
私は母の言葉を思い出したのです。
 
母は秀才だったのですが、父親から大学進学を反対され美容師になりました。
とても厳しくて激しい祖母の元で苦労に苦労を重ね、時には鬱病になりながら頑張りぬいた人です。
よく泣いていたのを私は知っています。
 
祖母は激しく𠮟りながら弟子を育てていたそうです。
緊張感ただよう店内だったとも聞いています。
 
また、美容業界にも貢献し、その業績をたたえられ、厚生大臣賞を受賞しています。
 
 
 
 
 
母は私が小学生の頃に祖母から店を任されました。
 
その母が折に触れ私に伝えてくれた言葉があります。
 
母「めぐみ(私)ちゃん、ただ単に仕事をしただけでは、本当の仕事とは言えないの。仕事+アルファーがあって初めて仕事と呼べるの。+アルファーは心なんだよ。あったかい心とか、安らぎを与えようとする心とか、癒しを与えようとする心とか・・・。そういった、愛の心が+アルファーなんだよ。この+アルファーがとっても大切なの。こうやって、誠心誠意仕事をしたら、お金は後からついてくるものなんだよ。」
 
 
母は今もスタッフに+アルファーを教え続けています。
 
 
 
また、こんなことも教えてくれました。
 
 
「めぐみちゃん、井戸端会議で長い時間しゃべってる人がいるよね。その時間を一生懸命生きている人もいるよね。めぐみちゃんは一生懸命生きる人になってほしい。」
 
そして、スローな私を諭すため、
 
母「遅いっていう事は悪いことなんだよ。誰かを待たせるっていう事だし、誰かがめぐみちゃんの仕事をやらなければいけないようになるでしょ?でも早く仕事をしても、手を抜いたらだめだよ。頭を使えば早くできるの。頭が悪いと早くできないんだよ。」
 
 
 
 
母は(2017年現在)78歳です。仕事量は減らしましたが今も現役です。そして今も毎日、心の学びをしています。
 
お客様から慕われて、全盛期の頃は市内でも有数の繁盛店でした。
スタッフをコンクールに出して、全国優勝や、中部優勝もさせました。
 
 
祖母は厚生大臣賞を受賞しておりますが、こういったもで、優劣はつけられないと思います。母こそ美容師としての成功者であり、人間としての成功者だと思います。
 
 
 
 
私は母のように生きたいと思っています。
 
 
 
 
なので、ボーカルの子の「ありがとうございます。」の言葉に+アルファーを感じたのです。
 
 
 
ライブ会場に話を戻します。
 
 
 
私はボーカルの子と握手をした後、娘のところに戻りました。
 
 
私「ねえねえ、また、手握られた。2回1000円ってことは、1回500円やもんね。めっちゃ安くね?」
 
娘「また、来ようね。」
 
 
 
 
 
 
よろしかったらこちらもお読みください。
 
この頃通っていた整骨院です。
 
 こちらは母のもう一つの顔です。

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